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                   好きなことをやれ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　情報システム学科　助教授　森口 一郎

　学生から勉強の仕方についてよく聞かれますが、私はいつも「勉強するな！　まず興味
を持つ努力をせよ。そのために、疑問を持つことからはじめよ」と言っています。
「なぜただの銅線（あるいはアンテナ）で映像や音声を送受信できるのだろう？」
という疑問を持っておくと授業でその謎が解き明かされたときに感動できます。感動
すると楽しくなる。楽しいと好きになる。好きなことを学ぶのは全然苦になりませんよね？
　また、「マルチメディアを学んできたが、今はシステムプログラミングに興味がある。
どんな会社に対し就職活動したらいいのでしょう？」などのような相談も受けます。人の
興味は時間とともにどんどん変っていくのが普通です。幼稚園のころスチュワーデスになり
たかったからと言って、今は興味もないのにスチュワーデスになるための就職活動をする
必要はないですよね？　自分の例で申し訳ないが、
　　もし中学時代の希望通りの職に就いたとしたら、私は今頃少女マンガ家です。
　　もし高校時代の夢が挫折しなければ、私は今頃戦闘機パイロットです。
　　もし大学・大学院時代の興味を今も持っていれば、私は物理屋さんになってます。
人生はまっすぐじゃないことが多いと思います。興味の方向が変ったのなら躊躇せず
新しい興味に向かって突き進むのが自分を生かす道だと考えます。

....    困るのは夢や興味を持ったまま挫折してしまった場合ですね。 ....

　　子供の頃は、戦闘機のパイロットになりたかった。
　　空を高く速く飛ぶことは何にもましてすばらしい。 
　　高校卒業の半年前、そんなものにはなれないことを視力検査が教えてくれた。
　　だから、今僕は…… 　　エースコンバットをやるんだ！！
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CAMPUS NOW Vo.66, 2005, Summer 原稿「新任の教員より」